手作りアロマキャンドルは、初心者でも気軽に楽しめるクラフトのひとつ。お気に入りの香りや色で、自分だけの癒しの空間を演出できます。ここでは、必要な材料や道具、基本の作り方をわかりやすくご紹介します。
準備する材料
アロマキャンドル作りに必要な材料は、意外とシンプルです。
基本となるのは、ろう(ワックス)、芯(芯糸)、そして香りの元となる精油(エッセンシャルオイル)。さらに色付けをしたい場合はキャンドル専用のカラー染料があると便利です。
ろうにはいくつかの種類がありますが、初心者におすすめなのは「ソイワックス」。大豆由来の天然素材で扱いやすく、ゆっくりと燃えるのが特長です。香りの持ちもよく、アロマとの相性も抜群です。
香りづけにはエッセンシャルオイルを使います。ラベンダー、オレンジスイート、ユーカリ、ローズマリーなど、お好みに合わせてブレンドしても楽しいでしょう。強すぎない自然な香りが部屋に広がるのは、手作りならではの魅力です。
芯はコットン糸などを使って自作することもできますが、初心者の方は市販のものを使う方が安心です。
太さや長さは、使用する容器のサイズやワックスの量に応じて選ぶ必要があります。芯が太すぎると炎が大きくなりすぎてしまい危険ですし、細すぎると途中で火が消えてしまうこともあるため、適切なバランスに注意しましょう。
色をつけたい場合はクレヨンを削って使うという方法もありますが、すすが出やすくなるため、できればキャンドル用のカラーを使うのがおすすめです。
容器は耐熱ガラスの小瓶や、小さなカップなど身近なものでも代用可能です。デザインにこだわりたい場合は、シリコンモールドを使ってオリジナルの形に仕上げるのも素敵ですね。
必要な道具一覧
道具類は、ほとんどが家庭にあるものでまかなえます。ワックスを溶かすための鍋、湯せん用ボウル、温度計、割り箸(芯を固定するため)、そして注ぎやすい耐熱容器。
これらがそろえば、準備は完了です。
ワックスを直接火にかけるのは火災の原因になるため、必ず「湯せん」を使って溶かすようにしましょう。鍋にお湯を沸かし、その中にワックスを入れたボウルや耐熱計量カップを入れて、じっくりと溶かします。
温度管理も大切です。ワックスの種類によって適温は異なりますが、一般的には60〜80℃前後で溶かし、香りを加えるタイミングでは少し温度を下げた状態(50〜60℃程度)でエッセンシャルオイルを加えるのが理想とされています。
芯を固定するのに便利なのが、割り箸や竹串。芯を容器の中央に立てて、上から割り箸ではさみ込むように固定すると、ワックスを流し入れたときにもずれません。芯を真っすぐに保つことが、美しく仕上げるポイントです。
また、ワックスを注ぐときには、注ぎ口のある耐熱容器を使うとこぼれにくくなります。小さなスプーンなどで慎重に注いでもよいのですが、専用のピッチャーなどがあると作業がスムーズになります。
基本の作り方手順
まずは作業スペースを整えましょう。新聞紙や使い捨てシートなどを敷いて、道具と材料を並べておきます。容器の中央に芯を立て、割り箸などで固定しておきましょう。
次に、湯せんでワックスをゆっくりと溶かしていきます。温度が高くなりすぎないように注意しながら、透明になったら一度火を止めて少し冷まします。このタイミングで香りを加えます。
エッセンシャルオイルは1滴からスタートし、様子を見ながら好みの強さに調整していきましょう。あまり多く入れすぎると、火を灯した際に煙が多く出たり、香りが強すぎたりすることがあるため注意が必要です。
香りを加えたら、静かに容器へ注ぎます。芯の位置がずれていないか確認しながら、気泡が入らないようゆっくり注ぐのがコツです。注いだ後は完全に固まるまで動かさないようにします。室温にもよりますが、2~3時間ほどで表面が固まり、半日ほど置くと中までしっかり固まります。
冷めた後、芯の長さを1cm程度にカットすれば完成です。火を灯すと、やさしい香りとあたたかい光が広がります。
初めてでも手順に沿って進めれば、思っていたよりも簡単に作れるアロマキャンドル。手作りならではの愛着もわき、プレゼントとしても喜ばれます。道具や材料を少しずつ揃えながら、自分だけの香りとデザインを見つけていくのも楽しい時間です。