家族で楽しむハイキングは、自然の中でリフレッシュしながら、親子の絆を深める素晴らしい機会です。特に小さい子どもでも楽しめるコースを選ぶことで、ハイキングの楽しさを家族全員で共有できます。ここでは、小さな子どもでも始められるハイキングコースと、その際の準備、親の心構えについて紹介します。
小さい子どもでも始められるハイキング
3才から始めるハイキング
3歳前後の子どもは、木の実を拾ったり、落ちている枝で遊んだり、道草を楽しむ時期です。この年齢の子どもとハイキングを楽しむには、ゆっくり歩くことを前提に計画を立て、山頂を目指すことだけに固執せず、山歩き自体を楽しむことが大切です。一日のコースタイムが短く、広い山道があるコースを選びましょう。また、昼食後は体力が途切れたり眠くなってしまうことがあるので、午後のスケジュールは短めに計画するのが良いです。
4~6才のハイキング
4~6歳の子どもは、目標地点に向かって歩こうという意識が芽生え、体力も上がってきます。ゴツゴツした岩に触れて歩く道や、山ならではの自然な地形に挑戦したい年頃です。この時期の子どもとハイキングをする際は、手を握ったり、立ち止まって抱きしめたりと、子どもの気持ちに寄り添うことが大切です。子どもが怖いと言った時は無理せず引き返すことも大切です。
小学生以上のハイキング
小学生以上の子どもは、体も成長し、精神的にも体力的にも徐々に安定してきます。大人の2倍かかっていた歩行時間も1.5倍程度になります。ある程度決まった時間とルールに沿って行動できるようになり、「お昼ごはんは山頂で食べよう」などの目標を持った登山を始めることができます。ただし、成長に個人差があるため、子どもに合わせて無理のない登山計画を立てることが重要です。
年齢に合わせた準備するもの
ハイキングに持っていくものは、お弁当や水筒、おやつなど、ピクニックに持っていくものをベースに準備しましょう。すべて持ち歩くので、なるべくコンパクトにすることが鉄則です。
飲み物・食べ物
お弁当とおやつは子どもの楽しみです。おやつは休憩ごとに食べ終えるよう、小分けにして持っておくのがおすすめです。ゴミは持ち帰るので、包み紙のゴミはあらかじめ減らして持っていくと良いでしょう。
レジャーシート
かさばらないものを選びましょう。
カッパ・レインウェア
傘は手がふさがってしまうので、雨具はカッパを持参しましょう。山の天気は変わりやすいので、晴れていても必ず持参することが重要です。上下セットのカッパがベストですが、カッパの上だけで選ぶなら、お尻くらいの長さのものが良いでしょう。山用のカッパが無い場合は、雨が予想される日の登山は見合わせましょう。
子どもの着替え
1組以上。特にズボンと靴下は汚れるので、複数枚持っていくと安心です。
ウェットティッシュやお手拭き
お弁当を食べるときなどにあると安心です。
ビニール袋
ゴミは全て持ち帰るのが基本です。
その他の持ち物
水、ガーゼ、ばんそうこう、ハンカチ、保険証なども持参しましょう。万が一、受診が必要になったときのために保険証を携帯しておくことも忘れずに。
あると便利なもの
双眼鏡やルーペ、ハンディタイプの植物図鑑など、ハイキングをしながら自然観察が楽しめる道具もおすすめです。
季節によって持参するもの
日焼け止め、虫よけ、ホッカイロなど、季節によって必要なアイテムも忘れずに準備しましょう。
親の心構え
初めてのハイキングに不安はつきものです。特に子どもの行動は予測がつかないことが多いので、事前に心得ておくことが大切です。例えば、子どもが「疲れた」「もう歩けない」と言い出したら、休憩を入れて気分転換を図りましょう。しかし、大人が焦っても子どもがついて行けないこともあります。どうしても疲れて歩けない場合は、余力があるうちに戻って下山することも大切です。
また、子どもが寄り道ばかりして進まない時は、無理やり引きはがすのではなく、その興味の先を一緒に観察することも良いでしょう。小学生になると、大人よりも身軽で歩くスピードが早くなることもあります。大人がついていけない場合でも、子どもを先に行かせず、一緒に歩きたい気持ちや山の危険を伝えて、行動を共にすることが重要です。
最後に、子どもに教えたい山のマナーも大切です。大人と離れて先に行かないこと、ごみの持ち帰り、他の登山者との挨拶など、自然を大事にする気持ちを伝えましょう。
家族で楽しむハイキングは、子どもの成長や興味に合わせて計画し、親子で自然の中で楽しい時間を過ごす素晴らしい機会です。準備をしっかりとして、無理なく楽しいハイキングを楽しみましょう。